外国人 (2)
 「私は留学生です。コロナウイルスの流行でアルバイトができません。生活費もなく困っているのでお菓子を売っています」――こうした声かけが全国各地で確認されています。「本当に困っているのでは?」「詐欺なのでは?」と意見が分かれる中、ねとらぼ編集部では声をかけられた人、実際にお菓子を購入した人にお話を聞きました。

【画像で見る:留学生が売っていたお菓子】

●どのような事案なのか

 都市部の駅や大通りなどで、留学生を名乗る若者が声をかけてくる事案が、5月末ごろから東京、名古屋、大阪、兵庫、福岡など、全国各地で確認されています。

 声かけのパターンはいくつか存在するものの、「すみません」と話しかけてから紙を見るように指示し、その紙には「留学生です。コロナウイルス仕事見つかりません。学費と生活のためにおやつを販売しています。ご協力ありがとうございます」「≪1個500円 2個1000円>」とつたない日本語が書いてある――という流れが基本。

 こうした声掛けについてSNSなどでは、「何かの縁と思いいくつか買った」「こういう時はお互い様」「買ってあげた!頑張れ!!」といった報告が多数。中には詐欺を疑いながらも人助けの気持ちでお菓子を購入した人や、「お菓子はいらない」と断って現金だけを手渡している人もいるようです。

 また同事案に遭遇したという人によると、自称留学生は「フィリピン」「ベトナム」「インドネシア」など様々な地域の出身を名乗っているものの、販売しているお菓子はほとんど同じ(ココアをまぶしたチョコレートの中にマシュマロが入っている)というのが特徴。

 全国各地で様々な人種の人が前述の内容のメッセージカードを携帯しているということもあり、「『怪しい…』と思いその場は断って後で検索してみたら、同じ案件が出るわ出るわ。組織的な活動だろうね」「コロナを理解してるなら怪しい人から怪しい食物など受取れる訳ないと察して欲しい」「やっぱ詐欺なのかな」といった声も上がっています。

●実際に買った人、断った人を取材

 ねとらぼ編集部ではお菓子を購入した人、声を掛けられるも断った人、双方に取材し、当時の状況について詳しく聞きました。

――留学生に遭遇されたとのことですが、どういったシチュエーションで声をかけられましたか。

とろさん:関西地方の駅前で声をかけられました。大学や高校などが近くにある学生の多い街で、コンビニや飲食店、パチンコ店などが密集している場所です。

――当日の詳しい状況について教えてください。

とろさん:9月19日20時ごろ、駅の改札を出てすぐ、「すいません」と声をかけられました。振り向くと20代ぐらいの小柄で地味な印象の女性がいました。見た目は日本人と変わらない様子でしたが、イントネーションからアジア系の海外の方だと分かりました。

 てっきり道でも聞かれるのだと思って目を合わせると、相手は無言で私にだけ見えるように厚紙で作ったカードを見せてきました。パソコン制作したカードで、内容は「私はベトナムからの留学生です。コロナウイルスの流行でアルバイトもできなくて生活費もなく困っているのでお菓子を売っています」というような内容で、黒い文字の周りには蛍光ペンでカラフルな縁取りなどがされていました。

――それからどうなりましたか。

とろさん:私が黙っていると彼女は「チョコレートです」と言って、持っていた紙袋の中から小袋を取り出しました。100均で売っているようなラッピング袋に、丸いものが数個入っているのが分かりました。少し考えてから「おいくらですか?」と尋ねると「500円です」とのことで、高いな……と思いましたが、値段まで聞いておいて買わないのは失礼だと思い、1つ購入しました。

――気になる点はありましたか。

とろさん:別れ際に「がんばってください」と声をかけると「ありがとうございます」と寂しげな笑顔で言われ、別の方向からも「ありがとうございます」と声が聞こえたのでそちらを向くと、少し離れた場所にもう一人女性がいました。その女性も同じく紙袋をさげていたのでこのときに初めて2人で売っていたことに気がつきました。

――お菓子はどのようなものでしたか。

とろさん:家に帰ってから袋を開けると、スーパーボール大のカラフルアルミホイルで包まれた物が5個入っていました。中身は黒いテカテカしたボール状の濡れたお菓子で、「チョコレート」と聞いたはずなのに、チョコの茶色とはかけ離れた真っ黒の色で少し不気味に感じました。

 でもあの留学生がなけなしのお金で材料を買って一生懸命作っている姿を想像し、最悪「食べてお腹を壊しても明日休みだからいいか……」と、勇気を出して一口かじってみました。ブラウニーの様な食感でナッツと白い何か(マシュマロ?)が入ったチョコ味のお菓子でした。

――召し上がってから体調は大丈夫でしたか。

とろさん:お菓子は一つ食べましたが今のところお腹は大丈夫です。ただ正直、おいしいとは言えないお味でしたし、あの暑い駅前でどれくらいの時間たっていたのかな……と考えると、衛生上怖くなり、残りは食べず「ごめんなさい」という気持ちでゴミ箱へ処分しました。

――その後、留学生を再び見かけたことなどはありますか。

とろさん:あの日以来、同じ駅前では彼女達に出会っていません。SNSを見てみると、私と同じように留学生からお菓子を買った方が他にも多くいる事を知りました。全国あちこちに、でもラッピングとお菓子が同じ……。詐欺ではないかと思いました。

 同情心もありましたが、純粋な厚意の行いでした。私の働きの対価である給料の中から、「日本で頑張っている留学生の生活の足しになるなら」という想いで渡した500円でした。あの悲しげな笑顔も全部演技で嘘だったとしたら本当に悲しいです。人にはできるだけ親切にしようと心がけて生きてきましたが、ちょっと馬鹿らしく思えてきました。これからは道端で私に声をかけてくる知らない人は、全力で無視しようという位には心が荒んでいます。

 続いてお話を伺ったのは声を掛けられるもお菓子の購入を断ったclearstreamさん。会話するうちに留学生の話す内容に違和感を覚えたといいます。

――留学生に遭遇されたとのことですが、どういったシチュエーションで声をかけられましたか。

clearstreamさん:6月15日のお昼過ぎに、駅に近い通りで、行き交う人々に「すいません、ちょっといいですか?」といった感じで声をかけていました。強引な感じではなく、道に迷った外国人の様な雰囲気だったので、多くの人が立ち止まって話を聞いていましたが、内容が分かると、皆軽く断って立ち去ってゆきました。

――留学生の特徴は覚えていますか。

clearstreamさん:身長150センチぐらいで黒髪セミロングの小柄なアジア系女性でした。フィリピンインドネシアのような南方系の雰囲気ではなく、中国やミャンマーのあたりの方かなと思いました。Tシャツにジーパン姿でお菓子が入ったカゴを持っていましたが、断っても嫌な顔をするわけではなく、おとなしい感じでしたね。

――どのような内容で声をかけられましたか。

clearstreamさん:「すいません、ちょっといいですか?」と声をかけられ、ラミネート加工されたA5ぐらいのサイズカードを見せられた。

 そこには「私は留学生でコロナアルバイトもなく生活が苦しいのでお菓子を作りました。支援のために買ってください≫」といった内容の文章が書いてあり、小袋500円 大袋1000円メニューも併記されていました。その女性はカードを見せながら同じ内容を、割と上手に日本語でも話しました。

――気になる点はありましたか。

clearstreamさん: 見せられた説明カードが非常に分かりやすくていねいに作られていたため、彼女の個人的行動とするには違和感を覚えました。またどういう境遇なのかと思い、住んでいる場所を聞いてみると、私が声をかけられた場所とはかなり離れた地域の名前を挙げました。そんなところからお菓子を売りに来るのは不自然ですし、何かの組織にお菓子を渡され、販売エリアを指定されているのではないかと思いました。

――お菓子はどんなものでしたか。

clearstreamさん:直径1センチ程度の「ちんすこう」のような焼き菓子でキャンディーの様に一つ一つセロハン包装紙で包まれていました。小袋が大人の手のこぶし大の大きさ、大袋はその2倍程度だったと思います。

 包装紙の柄は日本国内の物の様には見えず、留学生達が集まって家で手作りしたお菓子というよりは、外国で販売しているお菓子のような感じを受け、良く言えば素朴、悪く言えば不衛生な印象を持ったので、「食べても大丈夫か?」と不安になりました。また彼女たちを管理している外国人の組織(もしくは日本人の組織)が反社会的存在かもしれないという可能性も考え、留学生を使った同情詐欺ではないかと、彼女たちには気の毒でしたが購入を断りました。留学生1人1人に悪意はないのでしょうが、警戒した方がよいのかもしれません。

●もし知らない人から声をかけられたら?

 今回のケースで気になるのは、本当に困っている留学生がいた場合、どう対応するのがよいのか。現在わが国では、生活苦の留学生に対して、文部科学省が「留学を続けるための支援」のページを公開しており、そこには「雇用調整助成金アルバイトを休んでいても、お金が給付されるようにする支援)」などが分かりやすく紹介されています。そのため、まずはこのページを紹介してあげるのがよいでしょう。

 またそもそも食品の製造・販売を始める場合には、食品衛生法または食品製造業等取締条例等に基づく営業許可を受ける必要があり、路上販売の場合には道路交通法に基づき道路使用許可が、私有地の場合には土地所有者の許可が必要となります。

 過去には「私たちは聴覚障害者です」と書かれたカードを持つ外国人が、日本国旗を500円で買うように求める――といった事案も報告されており、当時は当該外国人の対応から「聴覚障害者を装っているのでは?」と疑問の声が上がったこともありました。

 自称留学生にかかわらず、路上で知らない人から物を買うように求められた場合には、前述の許可を取っているかについて確認し、許可が確認できない場合には対応しない方がよいでしょう。またもし食品などを購入してしまった場合には、絶対に口にしないように気を付けましょう。

(Kikka)

自称留学生が販売していたお菓子(画像提供:とろさん)


(出典 news.nicovideo.jp)

留学(りゅうがく、るがく)とは、自国以外の国に在留(ホームステイ等)して学術・技芸を学ぶことをいう。3ヶ月以内を短期留学、それ以上を長期留学と言う。広義には自国内の遠隔地に生活拠点を移して学術・技芸を学ぶこと(国内留学)を含める場合もある。 留学している人を「留学生」(りゅうがくせい、るがくしょう)という。
47キロバイト (7,757 語) - 2020年8月18日 (火) 14:17


外国じゃ普通かも知れないけど、怪しいので私は買いません。

<このニュースへのネットの反応>

こういうことメディアで触れると紛れて違法物売る奴が出るだろ…


こういうの通報したほうが良いんだろうけど、関わりたくないなぁ。ニュースになるくらいだからパトロール強化してるのかな。


治安悪くなってない?だいじょうぶ?


諸悪の根源は中国。なぜ、誰も中国に文句を言わないのか?


なんか組織的なもんが関わってる匂いがするなコレ。当人たちには可哀想だが、関わらない方がよさそう。


国旗売るやつの亜種だろ


同情で買うぐらいならただでお金を渡したほうがいいですよ。食品を扱うには手続きが必要なはずで、彼らがそれをやっているとは限りません。不要なリスクを背負わず、相手に背負わせず、金だけを渡してください。


都市部ならこういうの昔からいるだろ。コレが地方田舎に出てきたらヤバイ。国が荒れる段階進んでる。


これ自体がアルバイトだと思うけどね。「私は留学生です。コロナウイルスの流行でアルバイトが(こんな怪しいものしか)できません。生活費もなく困っているので(アルバイトで)お菓子を売っています」 裏にいるのはどこの国のやつかな?


売り子にどんだけ悪意がなかろうが、後ろにいる人物がどう思っているかわからないし、気を付けないとね。中国からの種子送付だって種子自体に問題なくても、それがなんの目的かわからないし、悪意を持った下準備の可能性を否定できないからね。


まあ、向こうの人は素直なので食えなくなってきたら、こういう商売を始めるよ。あっちじゃ、普通の事だし。日本がちょっと変わってるだけの話なので。


路上販売の云々は、土地の利権問題と絡むので。他の国より日本は伝統的にそれはうるさいのでさ。


もともと博多とかではしょっちゅう問題になってるし。


法的なアウトだから真似しないように。誰でも食べ物売っていいわけではない。


行商人さん>「お金」そのものを渡すのも違法になるよ。やるなら「帰国支援」でもやって「準強制送還」のほうが本人の為かも、NPOでないかなそういうの・・・(私は1円でも渡したくないがw


危険じゃなくて違法ですよ 「警察に届出をする事や飲食物は保健所にも届け出る事が必要に成ります」 食中毒や異物混入による事件があったら大変だからね


これ入管に連れてかれる案件なんで、違法販売するより常日頃「入管は~」って言ってる人の家に転がり込んだ方がいいと思いますよ。いやマジで


保健所の許可降りてます?


材料は何処から調達したの?


コロナで仕事が無いって時に・・・じゃあパパ活できるじゃない!(無責任)


食料品、しかも自作の販売には色々と必要なはずなんだが…せめてアクセサリーとかそういうものにしておけというのと買う奴の気がしれない…口に入れるものをどこの誰かの保証もない中で買うとか何入れられててもわからんのだぞ…


ペッグパッカーの手口そっくりやね。こういうのがテンプレになっててそれを見てプレートを作って路上で売るんや


本当に善意なら寄付[donation]として買うのもありかもしれないけど、保健所の許可証ないと衛生面で怖いし、怪しい販売活動はマルチじゃないとも言い切れない。昔流行った「果樹園」とかいう悪徳訪問販売業者にスーパーでも売ってるようなフルーツを法外な値段をしつこく吹っかけられたせいもあり、今でも私はこういう路上販売にはトラウマを持ってる。