3びっくり (2)


 終戦から75年以上が経過し、戦争の記憶が薄れていくという課題に直面している現在。しかし、ちょっとした偶然で時計の針が巻き戻されることもあります。とあるお宅から旧日本軍の拳銃が見つかり、警察に届けるまでの顛末がTwitterで注目を集めました。

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 自身のTwitterに「ワイの自宅(実家)から戦前の拳銃が出てきた」と衝撃的な報告を投稿したのは、福岡県に住む「でみすけ」さん。ツイートには、油紙に包まれ発見された拳銃の写真も添付されていました。

 でみすけさんの実家から発見されたのは、旧日本陸軍の下士官兵用として支給されていた十四年式拳銃。南部麒次郎が明治35(1902)年に設計した「南部式大型自動拳銃」をもとに改良し、大正14(1925)年に制式採用されたもので、終戦まで一般の下士官兵が使用していました。

 十四年式拳銃トリガーガード(用心金)形状の違いで、大きく前期型と後期型に便宜上分けられるのですが、でみすけさんの実家から見つかったものは、トリガーガード前方が大きく前方に膨らんでいるので、昭和13(1938)年に手袋をしていてもトリガーに指をかけやすいよう改良された後期型であることが分かります。またトリガーガードの肉厚が薄く、変形していることから、戦争末期における資材不足の状況下で生産された個体の可能性が高そうです。


 通常なら装着されている木製のグリップは、固定ネジごと失われています。油紙に包まれて保管されていたこと、そして外見が大きく錆びていないことから、木が腐って脱落したのではなく、保管され始めた時点からすでに失われていたと見るべきでしょう。機関部後方のツマミも、同様に失われているようです。

 でみすけさんに話をうかがってみると、おじいさまは大正15(1926)年生まれ。年齢的にギリギリ徴兵されたり、少年兵として志願し従軍した世代ですが、でみすけさんは「戦争に行った話を祖父から聞いたことがない」とのことなので、おそらく従軍経験はないと見て良さそうです。ただ、おじいさまの兄(でみすけさんの大伯父)に当たる方は戦争に従軍し、亡くなられているとのこと。

 また、でみすけさんのご実家の近くには、当時東洋一の規模とうたわれた旧陸軍の飛行場(陸軍飛行学校も併設)があり、現在はビール工場などになっています。このため、でみすけさんのおじいさまが兄の遺品として大事にしていたか、陸軍飛行場関連の放棄品を戦時中に入手したかのどちらかと考えられそうです。

 拳銃を発見したでみすけさんは、最寄りの警察署に連絡。すると刑事課の方1名を含む2名が来訪し、実物をあらためたといいます。

 実物を見るなり「やっぱこれか」と声を漏らしたのが印象的だった、とでみすけさん。それもそのはず、実はこのような旧日本軍の拳銃は遺品として保管されている例が多く、これら「遺品拳銃」は現在でも全国で年間100挺ほどが見つかり、警察に届けられているのです。


 でみすけさんの場合、来訪した警察官が発見場所の検証を実施したのち、発見した拳銃の来歴に繋がる手がかりがないか、家族の名前や生年月日などを聞かれたとのこと。銃を引き取ってもらう際には、拾得物(自分が保管したものでなければ、自宅から出てきても「拾得物」という扱いになる)を引き渡す旨の書類にサインし、警察署に持ち帰ってもらったそうです。

 当時は適正に所持できていたものの、終戦時に国や自治体が把握できず、回収されなかった「遺品拳銃」は、戦後長い年月が経過し、保管していた方が高齢化したり亡くなったりして、より存在が分かりにくくなりました。現在は古い家や蔵を取り壊す時、または遺品の整理をする際に偶然発見されるケースが増えているといいます。

 もし、このようなものが見つかった場合は、でみすけさんのように最寄りの警察署に必ず連絡し、引き取りを依頼してください。どのような状態で保管されていたかが分からないため、下手にいじると薬室内に実包が入っていた場合、暴発の危険があります。

 銃器は殺傷能力があるだけに、適切に管理されていないものは非常に危険。なるべく動かさないようにするのが大切です。

 また、玩具であるエアソフトガンについても、2007(平成19)年の銃刀法改正により、発射時に約0.98ジュールを超える威力を持つエアソフトガンが「準空気銃」とされ、無許可での所持が禁止されています。業界団体が最大0.8ジュール以下、という自主規制値を設定した1996(平成8)年以前に製造・販売された商品の中には、この制限値を超えているものがあるので、こちらも警察に届け出るようにしてください。


※見つかった拳銃の来歴に関し、発見者のおじいさまについて、説明を追記しました。

<記事化協力>
でみすけさん(@demiske_RN46J)
<参考>
警視庁 遺品拳銃について
埼玉県警察 旧軍用拳銃回収のお願い

(咲村珠樹)




(出典 news.nicovideo.jp)

式拳銃としては一般的なもので、南部麒次郎も回想録で「この拳銃には特に誇張すべきことはない」と述べている。 1924(大正13)、陸軍砲兵大佐であった南部麒次郎の助言の下、従来の制式拳銃である二十六年式拳銃の後継として名古屋工廠で南部大型自動拳銃を元に開発され、陸軍将校の軍装拳銃
12キロバイト (1,754 語) - 2021年1月4日 (月) 12:40


家の中からこんな物騒なものが出てきたらビックリですね。届け出て正解です。

<このニュースへのネットの反応>

暴発の危険・・・なにこれこわい。 でももし大伯父さんの遺品だったらちょいっと惜しい。 観賞用に絶対に打てない改造をする業者とかあればいいのにな。


(この拳銃が遺品と仮定して)「遺品だから」も「遺品とはいえ」もわかる話なだけに、切ないなあ。


法律上仕方ないとはいえ、遺品を回収されちゃうのは残念だね


まあ、これだけ厳しくやってるからこそ、世界一国民が銃を持ってない、銃犯罪の少ない国だって言われてるんだけどな。もちろんそれによる弊害もあるが(ハンター不足による害獣の増加や銃を使ったスポーツの競技人口の伸び悩みなど)


年間100挺というのが予想以上に多くてびっくりした。そして今でも使えるかもしれない事にも驚いた。


そうかなぁ?誰のものか推定するしかない程度のモノは遺品として抱え込むほど大事じゃないだろ。SNSのネタになっただけで十分仕事をした。錆びた鉄塊が片付いただけさ


遺品なのになぁ回収後も大切にしてほしいと思うのは日本人特有の物を大切にする教えからだろうかね


せめて回収して撃てないように処理した後、博物館に寄贈できればなぁ。


最近遺品処分の広告が多いのはヤクザや在日マフィアが埋もれた銃を集めて武装化を狙ってるんだろうかね


ンなもんより金目のものをだまくらかして取り上げたり、もっと金目のものを物色したり、家や家族自身や情報を物色してるに決まってんだろ。


自分のもの以外には結構いい加減だし鷹揚だからな人間。よそのお客さんかもしれねえから、ほどほどに気をつけてな。


福岡なら仕方ない


南部十四式拳銃とは、久しぶりに実物を見たよ。


遺品として惜しくはあるけど使えるか否かは別として兵器だからね。手元に置いておくのは危ないもんね…


国からの支給品?なら国が所有者になる?


遺品やら戦利品やらで、こっそり持ち帰って隠し持ってるじいさんが結構いるんだよな…。あとは旧日本軍マニアか、ヤ―さんの持ち物ってパターンもあるが。


無可動化できればとも思うけど、その加工は国内じゃできなさそうだな


内部になんか鉄やらの金属を詰めてしまえば、無機能化はできるだろうけどな。外側だけ残して中身は全部捨ててしまうとかもな。


記事の通り、すぐ届けて正解。ウチも軍刀が出てきて親戚にちょっと振ってみていいよって言われたけど、流石に断ったわ。刃が抜けたり柄がばらけるおそれがあるし、適切な触れ方も分からない。俺ら素人は直前に自分が手入れしてない(そもそもできない)武器なんかなるだけ触っちゃダメだ。


個人的にはできたら無可動実銃とした上で飾っておきたいかも(・ω・)8mm南部弾は入手も困難だからヤーさんとかも敬遠しそう。


0.98ジュールを超えるエアガンを無許可で所持してる奴なんて山ほどいるだろうな。自分が持ってるエアガンが何ジュールかなんて知らんやろ


バカだねぇ~<(^^;みすみすお宝を警察に引き渡すなんて<(~~;見たところ”弾倉”がないから1発ずつ手で弾薬を装填しないと発砲できない状態d(ーー欧米のオークションに出せばそれなりの価値があるのにね。無知は恐ろしい(笑)


大切な遺品であっても、価値のあるものであっても、貴重でもそれは武器や。思い出だけ残して引き取ってもらうことがすべてを解決する唯一の方法やで。残しておいてもいつか人に向かって弾丸が出る日がくるで。


写真で見てもわかるくらいのへにょへにょ具合だからまともに動作はしないだろうけどね、無難な選択だよ。


顔も知らない爺の遺品で銃って言われてもいらねえなって思うシンプリスト


撃てる銃と弾、手に入れた~!…トリガー引く、暴発、死。ってやつ出てきそうだよな。


無可動実銃ってジャンルもあるが、確か拳銃はダメなんだよな。あと銃は錆びてない限り百年経過しても普通に撃てる。


youtuberなら絶対試し撃ちしてたな。twitter案件で良かった


近所の工廠跡からも加工途中の高射砲弾とか手榴弾とかでてくるけど、これも戦後10年くらい埋まっていたような状態だな。家の中にあったら、表面だけ赤錆だらけになるくらいだろう。